コンサルの実例を見たい!ケーススタディ

ケース1 : メインバンクからの融資がストップした!

建設業A社の場合(堺市 年商20億)

概要

「本店から言われたので...」と突然の融資ストップ
親子2代続くこの会社は、本社・倉庫及び社長と会長の自宅を共同担保に入れ、メインバンクの地元B銀行から長期・短期合わせて6億の借入れをしていました。
会長が義理固い人間で、「創業以来B銀行さんでお世話になっているから」と他の銀行とは一切取引をしていませんでした。いつもの通り、受注工事が決まったので、B銀行に同工事を引き当てとした融資をお願いした所、答えは「No」でした。
理由は「本店から建設業向け融資はやらないように言われたから」だそうです。
今まで一度も融資を断られた事が無かったのに、何の前触れもなく断られたものですから、すでに受注契約はしているし、下請け材料の発注はかけているし…。
何より「本店から言われたから」という断り文句に「今まで30年に渡る取引は何だったんだ!」と、この会社の会長は激怒です。
しかし、他の銀行との付き合いを全くしていなかったので資金調達の術もわかりません。

この会社が抱える問題点

  • B銀行との付き合いが無くなった事を想定したリスク管理がされていなかった。
  • 自社の業界が銀行からどの様に思われているか、認識が不足していた。

解決策

至急、銀行提出資料を完備。建設業に対しても、まだ積極的にプロパー融資を検討してもらえる、都市銀行・地方銀行・信用金庫に案件相談を実施。

その結果

都市銀行から、今回の受注工事に関わる必要資金2億円の調達に成功!

今回の教訓より、バランス良く銀行取引を行える体制を構築。

その結果

都市銀行から、今回の受注工事に関わる必要資金2億円の調達に成功!

社長さんからの声

今まで、B銀行一本で取引してきたので裏切られた気持ちです。しかし今回の事で、銀行の建設業に対する目線の厳しさを思い知りました。今後は付き合いの始まった各銀行と社長自らコミュニケーションを取りたいと思います。
また今回はスタードッグスさんに全てお任せしましたが、今後は銀行に対する提出資料も素早く自社で作成出来る様、経理部の組織強化にも努めたいと存じます。

スタードックスからコメント

今回の例の様に特に地方銀行は「支店長」が決済権限を持っていない事が多いので、本部の審査部長や担当役員が異動となっただけで、審査方針がガラリと変わる可能性があります。
また、銀行も上場している以上、株主に対して責任があります。いくら取引歴が30年を超えようが、50年を超えようが、明らかに斜陽産業である業種や、倒産比率の高い業種、決算内容が悪くなって銀行が融資額に引当金を積まないといけない会社に対しては突然「今日から融資は出来ません!」と言ってくる可能性もあるのです。
まして、まだまだ地方銀行も再編が続く時代です。いつ、どこのグループに吸収されるかもわかりませんので、その点をリスクとして認識すべきでしょう。